2019.08.01

本業でも複業でもパフォーマンスを上げるために。「時差」を活用した海外リモートワークとは|ガイアックス管 大輔さん対談インタビュー

株式会社ガイアックスの管さんとコデアル代表の愛宕による対談インタビュー。事業を推進する上で大事なことや働き方について過去の裏エピソードも交えたお話です。

<管 大輔 プロフィール>
株式会社ガイアックスの中核事業であるSNSのコンサルティング、及び運用チームを率いる事業部長に同社最年少で就任。クラウドソーシングの活用、リモートワークの推進など働き方の多様化を積極的に進めた結果、就任当時約40%だった離職率は0%、売上は5倍にまで伸長。今年から本部長も兼任している。複業ではコーチング事業を展開する会社を設立し、コーチング型マネジメントの普及に注力している。2019年の9月からオランダに移住予定。
<愛宕翔太 プロフィール>
働くをもっと自由に。コデアル株式会社CEO。即戦力の複業求人プラットフォーム「CODEAL( http://codeal.work )」運営。Twitter( @shotaatago  )、ブログ( https://note.mu/shotar )では、複業やリモートワークを支援するためのノウハウや日々の思いを発信中。

企業に勤めながら海外で働き、環境が変わる事で多くのメリットを得られた?

愛宕)対談では、コデアルのビジョンである「働くをもっと自由に」を体現している人とお話したいという思いがありました。管さんは、ガイアックスの社員として働きながら会社を立ち上げられて、しかも、海外で働いている。そんな働き方の人って唯一無二の存在だと感じています。はじめに、時差がある海外でリモートワークをされていることについて、どんな風に工夫されているか教えてもらえますか?

管   )オランダで仕事をしていた時のスケジュールは、オランダ時間で6時~12時です。こちらの時間にプラス7時間すると日本時間になるんですが、日本だと13時~19時が同期する時間ですね。

愛宕)管さんが超朝方になっていて、日本のメンバーに関しては、一般的な就業時間内になっているわけですね。

管   )そうです。僕は毎日、日本時間の13時までは予定をブロックしていますが、13時以降はいつでもすぐに連絡を返せるようにしています。ミーティングは1週間で4~50件あるんですが、30分刻みにすれば最大で6時間で12件できるので、メンバーに負担がかかるようなことは起きていないですね。

愛宕)なるほど!いいですね!実は僕、今、超朝方にしてて4時半起きなんですよ。ただ、寝る時間は22時とかなんですよ。超、健康的みたいな(笑)。

管   )ほんとですか!めちゃくちゃストイックじゃないですか!

愛宕)いやいや。普段の仕事では、日本国内ですが、突き詰めて何かを考えるタイミングを朝の時間にしています。日中はメンバーの困りごとを拾えるよう、チャットも即返せるようにしていて。管さんも対応する時間と考える時間を分けているのかなと思って同じなのか聞いてみたかったのですが。

管   )今の話、ディープ・ワーク(※1)とシャロー・ワーク(※2)ですよね。僕も意識しているのですが、愛宕さんの場合だと日中シャロー・ワークに追われるから朝早くディープ・ワークの時間を確保しているじゃないですか。僕、できないんですよ。朝弱くて。睡眠時間も11時間くらい取る時もあって、ロングスリーパーかつ朝弱いんです(笑)。

(※1)ディープ・ワーク:認知能力を限界まで高める、注意散漫のない集中した状態での職業上の活動。新たな価値を生み、スキルを向上させる。容易にまねできない事。(※2)シャロー・ワーク:知的思考を必要としない補助的な仕事。注意散漫な状態が多い。新しい価値を生みださず、誰にでも容易に再現できる事。いずれも、ディープ・ワークを提唱したNewportによる定義。

愛宕)爆笑!!!面白い!朝が弱いイメージなかったです。

管   )実は何回も愛宕さんみたいな生活リズムにトライしたのですが、できなかった。まわりの皆も知ってることで恥ずかしいんですが(笑)。そうなると、愛宕さんがおっしゃるとおりシャロー・ワークで1日が終わってしまうんですよ。いま僕はガイアックスでは7部署を率いる本部長で、上の立場になると会食も多くて。日本にいる時は毎晩会食なんですよね。1日会議で埋まってしまうこともあります。そうなると、ディープ・ワークの時間が土日しかとれなくて結構しんどい状況でした。

これがオランダに行ってどうなったかというと、オランダの13時~17時は日本の20時~24時になります。ほぼ連絡が来ない状況になるので、13時からディープ・ワークができるようになりました。過去に日本で働いていた時は、土日で合わせて16時間くらいが集中して考える時間でしたが、オランダでは毎日7時間(平日5日間で35時間)ディープ・ワークの時間を確保できるようになりました。日本にいる時よりも2~3倍の時間をとれるようになったことで、事業戦略をより考えられるようになりました。

僕が日本でできなかった朝方の生活をなぜオランダで出来るようになったかというと、朝5時くらいに起きると日本は昼の12時なんですが、携帯をみるとチャット20件、メール3~40件くらい送られてきていて、それを対応しているうちに目が覚めてくるんですよ。そのおかげで二度寝をせずに、目が覚めて朝方になったという感じで。日本で出来なかったのは、朝は誰からも連絡が来ないから追われることがないからなんです。だから、不可抗力で朝方に(笑)。

愛宕)僕も寝るのも起きるのも早くなったのは、子供の影響が大きいんです。子供が今3歳なんですが、寝る時間が20時くらいで朝起きるのは5時くらい。めちゃくちゃ早いんですよ。それにあわせていると寝れないんですよね。だから、不可抗力で朝方に。似てますね(笑)。

管   )なるほど。環境が変われば、僕みたいな夜型の人間でも勝手に朝方になるというのが気づきでしたね。

愛宕)管さんの時間の使い方、すごく工夫されてて勉強になります。僕は、日曜を丸々1日あけるようにして、家族との時間にしていますが、だから1週間のうち6日で時間割を考えている感じです。以前、アメリカの西海岸にいるエンジニアの方とリモートワークでお仕事していた時は12~13時間程の時差があるので、同期する時間に困っていたのですが、管さんは、日本との時差を考えてオランダを選んだのですか?

管   )時差については、アメリカ、ヨーロッパといくつか試そうと思っていたのですが、アメリカを試す前にヨーロッパに決めてしまいました。ヨーロッパだとメンバーが困らないスタイルで仕事ができるんですよね。午前中には緊急の話はあまりなく、必要なのは午後から夜にかけてが多い。日中に上司と連絡が取れないのは結構なロスタイムになる感覚なんです。ヨーロッパだとマイナス7時間の時差で、夜中に僕が対応できて、日本の朝には問題が解決している状況にできる。メンバーからも安心感があると言われています。アメリカだと逆になって、頑張っても日本時間の14時くらいまでしか対応ができなくなってしまうからリスクが高そうだと感じています。

愛宕)たしかに、メンバーの困りごとは、午後から出てきてる割合が高い気がします。僕も、緊急度と優先度が高い事が、複数から相談が来た場合、拾えないと良くないので、自分がメンバーの困りごとを拾えるような状況にしておきたいというのも意識してますね。忙しそうにしていると話しづらい状況をつくってしまうので、管さんの時間の使い方にすごく共感しますね。

管   )メールやチャットの返信、タスクの対応は日本の夜に稼働して、翌日の朝にはすべて解決している状態にしています。メンバーからは、「オランダに行ってくれたおかげでリマインドする必要がなくなりました。返信もめちゃくちゃ早くなりましたね」と言われるようになりました。日本で生活していた時は、夜に投げかけられたことに対して返信が翌日の午後になってしまうこともありました。対応も合間に行うので考える時間も少なくて、回答のクオリティも下がってしまうこともなりかねなかったですが、オランダで仕事をするようになって、僕の確認で仕事を止めることがほぼ無くなりました。

海外での出会いに刺激を受け、人生を豊かにしてくれる時間を得られるように

愛宕)どこに住んでいるか、子供がいる、いない等の環境で、稼働できる時間が違うし、いつどこで何時に働きたいかって人によって違うと思うんですよね。だから、海外との時差を有効利用して、新たな働き方が出来ているのは素晴らしいですね。ところで、現地では、オランダの方や他企業の方と合われたりしますか?

管   )今年は既に10ヶ国以上回ったのですが、オランダに限らず各地でお会いした方の人数を合わせると400〜500人ぐらいになると思います。

愛宕)僕もアメリカの西海岸に年に1度くらいは行くのですが、自己開示しておくと英語下手なんですよ(笑)。現地の人から宿泊施設を借りれる「Airbnb」や配車アプリの「Uber」を使うのですが「Uber」だと会話しなくても乗れるから支障はなくて。「Airbnb」を利用してアメリカ西海岸にある起業家のシェアハウスに泊まったことがありました。そこのホストは大手企業を辞めたアメリカ人で、ドイツやオランダの起業家がいて、アメリカ人以外の起業家が泊まっているんですよ。そこで、ドイツ人の起業家の方と話した時に、国内のビジネスマーケットとして成り立つので、なかなかアメリカまで出てビジネスをしようと思わない起業家が多いという点が、日本の課題と似ているという話がありました。でも、チャレンジしたくてアメリカに来ていると。

そういうのは楽しいですよね。あまりにも地価が高くて、エステート価格が半端なく高いからシェアハウスじゃないと住めないみたいなことも言ってましたね。だから、相部屋になるから一緒に多少しゃべるようになるし、全く違う場所で、違う国の人と話すのは面白いですよね。日本語レベルで話すような深い話はできないので、その時に英語できないとしんどいなーと強烈に感じましたね。

管   )僕も英語が得意ではないのでいままで外国人の起業家から刺激を受けることは少なかったのですが、大手企業の方が所属するオランダのソフトボールチームに入らせてもらったり、「サーキュラーエコノミー」の第一人者の方とシェアハウスでルームメイトになったり、様々な人とつながりができました。日本にいたら、同じ業界の責任者の方とはたくさんお会いできたのですが、海外で暮らし、仕事をしていると全く違う人達と会える。あと、たくさんの出会いのなかで、4~500回自己紹介をしたのですが、自然と自分の強み弱みが明確になってくるんですよね。周りからの反応やフィードバックで盲点だったことが見つかったりもしました。一番は自分の小ささに気づいたことですね。

愛宕)そんなことないだろうと、めっちゃ思いますけど。どんな気づきだったんですか?

管   )国や世界に影響を及ぼすような事業に取り組んでいる方たちとたくさんお会いして、衝撃を受けました。彼らの意思決定で未来がガラッと変わることもあると考えると、すごいなと。でも、うちの会社はまだ数十億規模の会社だし、自分が複業で取り組んでいる事業もまだまだ小さい。これまで自分なりには頑張っていたつもりですが、甘かったことに気づきました。売上規模で比較するわけではないのですが、今の自分の立場で、苦しい、しんどいとか言っている場合じゃない。もちろん、吐露するのが悪いとも思いませんが、世界には全然違う分野で、次元の違うレベルで活躍されている人がいて、そこを知らないと井の中の蛙だなと。

愛宕)わかります。共感が深すぎます。

管   )ヨーロッパだと教育関連の人との交流も多くて、そのあたりの話でいうと、自分の時間の大切さとか、何のために生きていくのか、家族ってどういう存在で、人との繋がりにどういう価値があるのか、なぜ家族で食事を取るべきなのかとか、いろいろ考えさせられました。オランダではお母さんが料理をあまりしないんですよ。お母さんのやるべきことは美味しい料理をつくることではなくて、家族の会話に加わることだと。コミュニケーションを取ってお互いに対応することが重要であって、料理をすることがお母さんの役割じゃないよねと。僕にとっては新しい感覚だった。いままでの生活の中で触れてこなかった価値観が、人生を豊かにしてくれてるなと思いますね。

愛宕)わりと普段の当たり前って、当たり前じゃないですよね。国を超えると特に直視させられますよね。ところで、管さん「異文化理解力」っていう本を読んだことはありますか?それが、まさしく国によってコミュニケーションの仕方とか、同じことを話しても理解のされ方が違うっていう話なんですよ。これが、海外の人と話した時の違和感だったりするのかと気づかされました。

管   )面白いですね。愛宕さんのお話を聞いて、改めて英語を話せた方が良いなと思いました。コミュニケーションの幅も広がるし、異文化を深く知ることにもつながりますよね。

愛宕)英語については僕も全然足りてなくて、学生時代は2カ月くらいバックパックをしてたことがあったんですよ。当時は、「Uber」も「Airbnb」も一般的ではなくて、SNSで「泊めてもらえませんか?」とDMして、その日ぐらしで泊まるところを見つけてました。そこで喋れないと泊まれないから実践で英語は鍛えられました。これからは、そういう時間をもっと取りたいですね。今は国内に寄っているので、管さんと同じように感じていますね。語学が上達する方法は2つしかないと思ってて、その国に住むか、その国の彼女を作るかしかないと。僕、結婚してるので後者は無理なんで、住むしか無い(笑)。

管   )たしかに、そうなりますね(笑)。

偶然の出会いから、オランダで起業家ビザを取得。贅沢な時間の使い方に気づかされた幸せ

愛宕)海外で活動する際、情報はどこから得てるんですか?

管   )たまたま、オランダに住んでいる日本人の方の家でランチ会があって、そこで紹介してもらって出会ったのが、今住んでいるオランダのシェアハウスのオーナーだったんですよ。

愛宕)たまたま、偶然に?ご縁ですね!

管   )そうなんです。特に事前の情報収集はしていなかったのですが、オランダにいらっしゃる方のお話を聞く中で、すごくいいなと思って決めました。

愛宕)お話伺ってると、行動力が半端ないですよね。以前お会いした時は、オランダ移住のことは言ってなかったし、会うたびに進化されてますよね。たくさん、お話伺いましたが、海外で働いていることで学びや面白かったコト、他にもありますか?

管   )仕事というかライフスタイル的なことになるんですが、まず毎日が午後休みの気分なんですよ。13時以降は本を読んだりディープワークができるようになって、精神的なストレスがすごく緩和されました。時間に追われる感覚がなくなったのはかなり大きいですね。去年、仕事とプライベートでいろいろ重なって、体調を崩してしまったことがあったのですが、オランダで午後の1時間ほど、芝生に寝っ転がって休んでいたら涙が出てきて。こんな時間の過ごし方があるんだと感動しました。社会人になってから自分を休める時間なんてほとんど使ったことがなかったこともあり、すごく幸せに感じたんですよね。

愛宕)めちゃめちゃリアルだな。僕、正直いうと、めっちゃプレッシャーかかってるんですよね(笑)。事業の整理はどんな風にしてますか?

管   )毎日振り返りはしています。最近はチームメンバーと感情をシェアすることも大事にしています。

愛宕)事業って良い時も悪い時もあるじゃないですか。強制的にそのことを考えないようにする技術が大事だと思ってて、僕そんな強い人間じゃないので、なんにも考えないようにするために、歩くだけの時間を意図的に作っています。じゃないと、病んでしまいそうになる時があるので。歩く足音だけに集中して無になる。ずっと事業のことばかり考えてたら自分のライフスタイルがなくなってしまうと。仕事だけが人生じゃないじゃないですか、ぶっちゃけ(笑)。

プロジェクト管理ではOKRを設定。目標を整理し施策を決めて実行

愛宕)プロジェクト管理について伺いたいのですが、僕は囲碁をやっていたからかもですが、いかにやらないことを決めて、これだけはOKということ見極めることに集中力を使っていますね。間違ったことを頑張ってやってもチーム全員が不幸になるから、何が一番大事でおさえないといけない事か考えるところに、最も時間を集中していると感じています。

管   )僕それOKR(※3)管理してますね。

(※3)OKR:目標の設定・管理方法のひとつで、Objectives and Key Results(目標と主要な結果)の略称

愛宕)やっぱりしてますよね。先日、コデアルの全社会でも行いました。

管   )そうねんですね!僕は個人のプロジェクトで、ガイアックスでも4プロジェクトに分けているんです。他に複業と日々のインプットとアウトプット、合計8つのプロジェクトに区切っていて、それぞれ四半期ごとにOKRを作っています。これをしないとパフォーマンスが上がらないんですよ。OKRの設定を元に、毎週グーグルカレンダーにやるべき施策を追加して、カレンダーだけ見ればその週にやらないといけないことがわかるようにしています。関わるものが増えていると、管理の仕方が大事だと思いますね。

愛宕)僕は管さんほど器用にできていないですが、8つとか無理だから、ほぼ削るんですよ。コデアルのユーザーさんは、パラレルワークをしている人が多いから教えてほしいんですが、8つのプロジェクトであまりに自分が持ちすぎていると破綻しちゃうじゃないですか。並行して物事に取り組む時、破綻しないために、どんな役割で、どこまでの分野を持って実行するけど、ここまではしない等、工夫ってあるんですか?

管   )どこまでやって、どこからやらないかを判断するためにプロジェクト管理をやってます。例えば、週によっては複業仕事を全く入れない時もあります。あと、グーグルカレンダーに登録しておくとその週の業務量が一目瞭然になるので、緊急の案件にどれだけ対応できるキャパがあるのかを簡単に把握できるようになります。毎週日曜日に30分~1時間かけて整理しているんですが、これをやるかやらないかでその週のパフォーマンスが大きく変わりますね。

愛宕)僕からすると、そんなことが出来て超人ですよ。ぶっちゃけ、みんな出来るのでしょうか?

管   )別に難しいことはやってないですからね。自分が関わるプロジェクトの目標を整理して、そのための施策を毎週振り返り、翌週の予定を決める。誰にでもやれることなので、特殊能力ではないってことはちゃんと伝えておきたいです。

能力の差は教育によって改善できるが、意識は本人以外のコントロール不可。だから、むずかしい

愛宕)組み立てられてますね。どこで話を出すか置けている。では、部下の方のOKRの設定について支援することはありますか?

管   )ガイアックスでも複業しているメンバーが多いので、ガイアックスの業務と複業の仕事、両方でどんな成果を出したいのかを聞いていますね。

愛宕)さすがですね!押し付けない。やっぱり、複業の話も一緒に聞きますよね。共感します。ただ、OKRの設定について相談がある時に、適切な問いを置ける人もいると思いますが、例えば、素案として出してきたOKRについて相談がある場合と、OKR自体の設定が出来ない場合。メンバーによって違いがありますよね?

管   )能力の差についてはあまり懸念していなくて、教えれば良いかなと。それよりも重要なのは意識。メンバーから何か言ってくる、例えば、「給料を月10万円上げてほしい」とか大歓迎で、そういう意識のメンバーほど積極的に学習してくれるんですよね。一方で、誰かに設定してもらった目標を盲目的に信じ、仮に達成できなかったとしても何の痛みも感じない人は、結構危ないと思っています。何を言っても響かないので。能力の差は教育すれば改善しますが、意識は改善できないですからね。だからうちの組織では「なぜこのチームに所属しているのか」「この仕事を通して何を実現したいのか」を問い続けることを大事にしています。

愛宕)意識は本人以外コントロール不可ですよね。それって、ママに言われて勉強してますっていうのと変らないですもんね。何で勉強するのか、何で仕事するのか、何で売上を上げないといけないのか。コアな部分がしっかしていれば、いくらでも学習できるし、いくらでも自走が出来るようになりますし。

管   )そうなんですよね。東大に入りたいっていう気持ちを持ってくれさえいれば、いろんな方法を教えられる。でも、そもそも東大に入りたいっていう気持ちにさせるのはめちゃくちゃ難しいと思っています。

愛宕)実は僕、東大受かったら好きな子が付き合ってくれるって言われたから、めちゃくちゃ1年間勉強して受かったんですよ。でも、これにはオチがあって、彼女は東京の大学には受からなくて、僕だけ東京に来ることになり、2カ月くらい落ち込みました(笑)。

管   )ドラマじゃないですか。かわいいな(笑)

愛宕)ただ、動機が不純じゃないですか、でも圧倒的熱量だったんですよね。でも、これってコントロール不可で、好きだから頑張れるところ。働く時の視点で言っても、個人の思いと企業のミッションとビジョンが、ずれていたら厳しいなと感じますね。方向性が完全にずれていると働く時のしたいことにも、つながらないですしね。個人によって何が幸せと感じるかも違うと思っているので、意識の持ち方について僕も共感できます。今日は本当に楽しかったです!ありがとうございました!

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