2018.11.19

人事×囲碁で唯一無二のキャリアをつくる複業フリーランサー。長井多葉紗さんにインタビュー

本日はフリーランスで人事としてお仕事をする一方で、囲碁インストラクター、囲碁番組出演など活躍をされている長井多葉紗さんと、高校時代は囲碁部キャプテン。全国大会出場。「働くをもっと自由に」のビジョンを掲げ、即戦力複業の求人サイト「コデアル」を運営する、コデアル株式会社代表取締役愛宕の囲碁も交えた対談インタビューです。

愛宕 フリーランスの人事としての仕事は、具体的にどういった内容なのでしょうか?

長井 各社で人事領域において足りていない部分を支援しています。現在は、数社と契約しておりますが、2年以上のお付き合いをしている会社もいくつかあります。新規事業立ち上げ時に人事がいなかったので、採用の仕組みづくりを手掛け、その後は業務委託採用、リファラル採用などの制度を整えるお手伝いをしたり。また、採用広報をメインで担当している会社もあります。

愛宕 社外から業務委託で人事として関わる中で、どのようなスタイルで仕事を進められていますか?

長井 現在契約させていただいている会社へは、週2回ずつオフィスに行くケースが多いです。クライアント先の会社の人となるべく接点を持つようにしています。人事は一緒の空気を吸わないと課題が分からないと思っているので、コンサルタントとはちょっと違った、よりウェットな部分にも入り込んで長くお付き合いするのが自分のスタイルだなと感じています。

愛宕 ちなみに、なぜフリーランスの働き方を選択されたのでしょうか?

長井  囲碁のプロ棋士を諦めた時から、いつか何かのスキルをつけて独立したいと考えていて、囲碁の世界では無くても自信を持って戦えるフィールドを探していました。

就職と同時に囲碁の世界からは離れていましたが、会社員をしていたときに、大学時代に囲碁のインストラクターをしていた時のつながりでお声がけいただき、土日にボランティアで囲碁イベントの手伝いなどをするようになりました。

ビジネスで出会った人たちとSNSで繋がると、自分のプライベートの「囲碁普及活動」に興味を持ってもらい「囲碁を教えてほしい」「囲碁研修を考えてみたら?」などお声がけいただくことも多く、自分にしかできない「囲碁×ビジネス」という領域を強みに、フリーランスとして活動していこうと思いました。

愛宕 縁を大事に長いお付き合いをするという点は、人事の仕事でも囲碁の世界でも長井さんのスタイルなのですね!

自分も囲碁をしていた経験があるのですが、確かに囲碁をしている人たちには経営者が多かったです。特に自分より上の世代の人たちは。状況を把握し、相手の一手を予想する、攻め方を思案するなどの要素は、経営の考え方に通じるものがあるのかなと思います。

長井 経営はもちろん、人事や営業にも通じるものがあると感じています。囲碁というゲームは、とてもビジネスマンのスキル向上には適しているゲームなので、ビジネスマンの間で囲碁人口を増やしたいです。

愛宕 ぜひこの場で一局やりたいくらいですw

フリーランスだからこそ広がる個人の可能性

愛宕 フリーランスとして働くようになって感じる、メリットとデメリットを聞かせてください

長井 メリットは、制限無く自分がやりたいと思ったことにチャレンジできることです。ビジネスチャンスは転がっていて、自分が想像していなかったことから仕事が生まれることもありました。また、いま契約させていただいているクライアントは、規模感も課題も違うので、自分のスキルや考え方の幅が広がることも、会社員では得られないメリットです。

デメリットは、例えば将来、体調を崩した時や、ライフイベントが訪れた時のことを考えると、休むことに対する不安はありますね。

もう一つは、常にアンテナを張ってインプットする努力をしていないと、スキル面で時代に取り残されることです。会社員だったときは、目標設定や評価があり、ライバルもいるので、嫌でも常に努力していないといけない状況でしたが、フリーランスだと評価という概念が無く、持っているスキルの中で収まる仕事を回すこともできるため、常に危機感を持ってインプットするようにしています。

愛宕 その他に、企業に会社員として勤めていた時と現在を比べると、生活に変化がありましたか?

長井 私は、良くも悪くも、フリーランスになってからの方が会社員時代よりずっと働いています。会社の領域に縛られずいろいろな活動ができるので、やりたいことが多くてフリーになってからあまり休んでいないです(笑)
ただ、「有給」という概念はないので、会社員のときよりは、体調管理に気を付けたり、あまり遅くまで飲みに行かない、など自分を律するようになりました。

愛宕 それを踏まえ、どのような方にフリーランスとしての働き方をすすめられますか?

長井 仕事以外でも、情熱を注いだ何かを持っている人でしょうか。また、フリーランスは欠かせない要素ですが、人との繋がりや関わりを大事にする人です。

自分にしかできない領域、つまり「個性」を武器にする

愛宕 今後、スタンダードになっていくのはどのような働き方、生き方だと思われますか?

長井 フリーランスという形はどうかは別として、ビジネスマンにはAIに代替えされないスキルが求められるようになるので、今より「個性」が武器になると思います。私がフリーランスになったきっかけは、AIへの危機感もありました。

自分の個性、つまり自分にしかできない領域が何かを追求し、それを職業にしていく人が増えてくるのではないかと考えます。私の場合は、それが人事と囲碁をかけあわせて働くことでした。

愛宕 共感します!実はコデアルのサービス名の由来なのですが、「コデアル=個である」からきています。より個性が大事になる時代だと思います。人事と囲碁、両方を活かしたキャリアの中でさらに新しくチャレンジしたいことはありますか?

長井 色々ありますが、最近はナレーションにもチャレンジしています。囲碁と将棋に関するCMナレーションを担当させていただいたりしました。緩急を付け、状況に合わせて原稿を読むのが、今はとても楽しいです。

また、囲碁でビジネス力を向上させる研修もやらせていただいていますが、今後はもっと様々なパターンを作って、活動の幅を広げていきたいと考えています。

愛宕 本日は貴重なお話をありがとうございました!今度ぜひ一局お願いします!

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