今回は株式会社WACULのCTO、包 直也さんとコデアル株式会社CEO愛宕の対談インタビューです。
愛宕 最初にどのようなサービスをやっていらっしゃるか話していただいてもよろしいでしょうか?
包 WACULが運営する「AIアナリスト」は、Google Analyticsのデータをお客様に連携していただき、Webサイトの中のデータを分析し、改善ポイントや、改善案を自動で提案してくれるサービスです。提案というのは例えば、あるページから入ってきた人にどのようなコンテンツを見せればよさそうだ、というようなものです。
愛宕 私もGoogle Analyticsを見ますが、数字を見て具体的にどのような施作を実施するか?の部分を考えるのが大変なので、うまく勝手にレポートしてくれるのは魅力的ですね。
包 実際にデータはたまっているしデータを活用できるはず、という意識はみんな持っています。ただ、どういう切り口でみるといいのかといった知見がなく、結局外部のコンサルティング会社に頼っていることが良くあります。AIアナリストならその部分を機械的に計算することで大きくコストを下げることができます。
愛宕 どのくらいの規模のサイトのクライアントさんが多いですか?
包 セッション数でいうと月あたり10万くらいのサイトになると思います。中小企業の方が多いですね。
WACULでの働き方
愛宕 開発体制はどのようになっているのでしょうか?
包 データを処理して結果を出すことはもちろんですが、どう見せるかも大事にしています。バックエンドはGoで書いて、フロントはAngularJSで書いています。他にデータ解析のチームがあって、Scalaを主に使っています。
愛宕 Goはシビアにレスポンス速度が求められるから、だと思うのですけれども、もともと社内で書いている人は多かったのでしょうか?
包 もともとは違ったのですけれども、別の小さいプロジェクトでGoを使ってみてよさそうだと思って導入しました。いろいろな言語を使っていたのですが、Node.jsでサーバーを作っていたら、ユーザーの反応を見て設計を変えていきたいとなると、型のない言語だと辛いなと思って導入しました。
愛宕 本日お邪魔してオフィスもおしゃれだなと思うのですが、働く場所や働き方で工夫している点はありますか?
包 エンジニアは成果出ていれば時間にこだわっていないです。業務時間をできるだけ効率化して短くすることを徹底していて、有給も取りやすいと思います。オフィスに関してはブランディングチームがデザインしています。人数が増えてきたので、直近で移転する予定なので、さらにきれいなオフィスになると思います。
愛宕 労働時間の管理は会社によってかなり違うのですが、どうなっているのでしょうか?
包 コアタイムフレックス制でやっています。6月に人事部門もできたので、人事面も整えてやっていこうと思っています。
AIが成長しても、結局価値を決めるのは人間
愛宕 最後のトピックになります。「AIアナリスト」では、AIである程度自動でレポーティングして、人がプラスαでやっていると思います。将来的にAIと人間の役割はどうなるのでしょうか?
包 今ではAIにより正解に近い候補出しは結構な精度でできるようになっています。将来的にはAIで何がベストになるかまで出せるようになるのかもしれません。AIの領域は広がっているという感覚はありますね。将来的な人間の役割がどうなるかはわかりませんけれども、何が価値になるかを決めることは人間でないとできないです。教えられた価値に対して最適化はAIができても、そもそもの価値を定義するのは人間だと思っています。
昔、朝7時に窓を棒で叩く目覚まし時計のような仕事があったんですよ。目覚まし時計ができて仕事がなくなったと思っても、今でも仕事はたくさんありますよね笑 あまり仕事がなくなることを心配しなくてもいいと思います。