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スタートアップの採用を成功に導くには?株式会社ポテンシャライトCEO山根さんに聞いてみた

山根さんの略歴

人材業界歴10年。ベンチャー企業に特化した採用コンサルティング会社ポテンシャライトCEO。

採用がうまくいく企業のコツを教えてください

①社長が一番採用活動に熱心
②カジュアル面談を厭わない
③スピードが速い
④求職者を待たせない

このあたりを変えるだけで劇的に採用活動はうまくいくと思います。一つ一つ実例を交えながら、中身を深堀りしてみたいと思います。

①社長が一番採用活動に熱心

企業内で最も社長が採用に熱心でなければ採用活動はうまく進まないことが多いです。僕が支援する企業様にてSlackチャンネルにて社長に質問をしても、社長から返信に2-3日空くとなるとなかなかうまく採用が進みません。

Bitstar渡邉社長は非常に採用活動に熱心でした。週に1度採用レポートを出していたのですが、応募数や面接数、また通過率などの数字を元に改善策を考えて実行していました。その数字に対して紳士に、且つ厳しく向き合っていました。また、社内の定例MTGがあったとしても、採用面接を最優先にしていたことも特徴的でした。

採用がすごく大切だと社長自ら理解していて、行動に現れていることがキーになると思います。

②カジュアル面談を厭わない

WantedlyやGreenなどで、とりあえず会いましょうという形でライトに会うことを厭わないような姿勢が大切だと思っています。応募者の方が自分たちの会社に興味を持っていたとしても、入社を決めている保証はもちろんありません。選ぶのではなく、選ばれる側であるという意識が大切だと感じています。

③スピードが速い

某大手ゲーム会社様はとにかく採用スピードが早かったです。2012年80名くらいの人数から、2017年には2000名を超えています。未経験でも積極的に受け入れることで、市場の成長のスピード感に合わせて、採用を成功させていました。

内定承諾までのクロージングも早め、早めで動かれています。「そんなにたくさん採用して大丈夫なのか?」という声も聞こえてくる中、愚直に且つ大胆に採用活動を進めていたことが今の大企業が生まれているのかなと思っています。

④求職者を待たせない

伸びている会社は採用に限らず、全て決断が早いと感じています。10秒で決断をしても5分で決断をしても結果は変わらないと個人的には思っていますが、うまくいっているベンチャーはとにかく決断が早いと思っています。

私のこれまで採用支援させていただいてきた感覚値だと、面接結果を面接の当日中に出す企業はWeb業界だと40%。翌日に返答がくるところまで入れると60-70%。面接から3日目までに返信までが85%。つまりそれを過ぎる会社は残り15%。そうなってしまうと採用活動において他社に負けてしまうことが多数あります。

スタートアップが採用するべき人はどんな人なのでしょうか?

一番は覚悟を見るべきだと思っています。

最近採用支援させていただいたスタートアップの事例なのですが、22歳、23歳の若い2名のメンバーしかいない会社で、33歳の営業経験豊富な某大手IT企業出身者を採用に成功させた例があります。2名の会社に入ることは、自分で全部やるという覚悟が必要なので、覚悟を見ることが大事だと思っています。また10名以下のメンバーの会社になると、スキルや経験はある程度ないと、1人で動けない問題が出てきます。

採用企業には、会社の現状を正直かつ赤裸々に語っていただくことをおすすめしています。そうすることで、求職者がスタートアップに飛び込める勇気が本当にあるのか?という相手の覚悟を見ることができると思います。

スタートアップが最初の10名採用するならどの順番で採用すべきか?教えてください

まずビジネスサイド、技術サイド、管理部門のトップをはれる人を最初に採用したほうが良いと思っています。ただ、各部門のトップを採用することに対して固執してしまうとなかなか採用活動が進んでいかないので、先ほど申し上げた通り覚悟がある若手を採用するのは、僕はありだと思っています。

複業のメンバーやフリーランスの方を受け入れることに関してスタートアップはどのように向き合うべきでしょうか?

雇用形態という概念にこだわり過ぎるのはもったいないと私は感じています。それこそコデアルさんが実現させているように、雇用形態に囚われることなく、優秀な人に仲間になってもらうという考え方をもった方が事業が前に進むと思います。

弊社ポテンシャライトでも雇用形態にこだわらず、メンバーを積極的に受け入れるようにしています。働いてみて合わない可能性もあるので、コデアルが提案しているような、1-2ヶ月一緒に業務委託で働いてみるということを提案しています。

コミットしてもらえるのであれば、業務委託なのか?社員なのか?で会社が対応を変えるのではなく、仕事を依頼する姿勢が大切だと思います。

スタートアップでよくある、採用広報に力を入れることと、入社後良い部分ばかり見せすぎていてギャップが発生する問題に関してどう対応するべきだと思われますか?

採用広報の活動を行う過程において、社内で色々な社員を巻き込んで、自分たちの会社がどんな理念を掲げていて、どんな組織を作りたくてといったことを整理していくことになります。

もちろん採用広報には社外的な意味合いもありますが、社内のメンバーが理念理解を深める素晴らしい機会にもなります。例えば、社員5人のインタビューを作成したとすると、社員のロイヤリティーも上がるし、採用にも積極的に協力してくれるようになるといった効果があります。そして採用広報で打ち出したことを事実にしていくのが、人事の仕事だと私は考えています。

スタートアップはどんなキャリア、人柄の人事を採用するのが良いでしょうか?

今SIerはエージェント経由での採用が8割です。これがゲーム業界となると、50%がエージェント経由、50%がリファラル採用経由になります。

採用において、マーケティングの要素がより増してきているので、Webマーケの会社で営業をやっていた人とかが求人メディアの運用をするといいと思います。

スタートアップ企業が陥る採用においての落とし穴を教えてください

求人媒体を運用仕切れない問題が出てくると思います。歴史がある求人メディアは、お金を払うと上位表示できるものが主流でしたが、Wantedly,Green,キャリアトレックなどの新しい求人メディアに関しては、運用することで上位表示されるようになるように変わってきています。

採用広告費としてお金をかけるというよりは、正しい運用努力をした上で時間を使う必要性が高まってきていると採用の支援をさせていただく中で感じています。

最後に色んな求人メディアがある中でコデアルのことをなんといって紹介するか?教えてください

フリーランス、複業のエンジニアを最も取れるメディアだと言って紹介しています。

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